2ヶ月経って
少し前に、Claudeを使ったAI駆動開発の最初の数週間について書きました。あの頃は不安と反省ばかりで、「うまくいく方法」よりも「よくやらかす失敗」の記録みたいなものでした。
2ヶ月後、それは「作り方そのもの」になりました。たまに使う目新しいツールではなく、アイデアから完成品まで進めるときのデフォルトのやり方です。というわけで、これはその続編です。実際に何が変わったか、今何に頼っているか、そして今でもイライラするのはどこか。

今の使い方
最初は、Claudeを「賢いオートコンプリート」みたいに使っていました。今はターミナルの中で、エージェント的に一緒に作業します。タスクを渡すと、コードベースを読み、ファイルを編集し、ビルドを走らせ、繰り返す——その間、私は方向を示してレビューする。
セッションの流れはだいたい同じです。
- 実装ではなく、ゴールと制約を伝える。
- 少しでも複雑なものはまずプランを求め、承認する前に読む。
- 小さなステップで作らせ、差分を一つずつレビューする。
- 私が見る前に自分で検証させる——ビルド、リンター、公開ページの確認。
考え方の転換は、「コードを生成する」ではなく「明確な指示が必要な、速い誰かにタスクを任せる」と捉えるようになったことです。
よく使うスキル
いくつかの習慣とツールが、重い仕事のほとんどをこなしてくれます。
CLAUDE.md を真実の源に。 プロジェクト指示ファイルに、コマンド、アーキテクチャ、コードスタイル、そして「やってはいけないこと」を書いています。繰り返し言う羽目になる修正は、一度だけ書き留める。おかげで出力は「一般的なコード」ではなく「私のコード」に見えるようになりました。
繰り返す作業はカスタムスキルに。 よくやることには小さなスキルを作っています。毎回手順を説明し直す代わりに、スキルを呼び出せば私の流儀に従ってくれる。いつも頼っているのはこのあたり。
/new-post— 正しいフロントマター・タグ・構成で、日英バイリンガルの記事の雛形を作る。/find-blog-image— フリーライセンスのヘッダー画像を探し、webpに最適化して、<Figure>のスニペットを返す。/design-critique— ページの階層・余白・タイポグラフィをレビューし、効果の大きい修正から並べてくれる。/commit— 関連する変更をステージし、これまでの履歴に合った Conventional Commits のメッセージを書く。/code-review— プッシュ前に差分を読み、バグや単純化できる箇所を指摘する。/security-review— 変更に本物の脆弱性がないか確認する。本番で信頼する前に、このサイトのAIアシスタントのエンドポイントに対して実行した。/a11y-auditと/perf-audit— Lighthouse ベースのアクセシビリティとパフォーマンスの点検。「100点」を願うのではなく、確認できる。
大事なのはこのパターン:自分の判断をスキルに書き込むほど、説明し直す手間は減り、出力は「自分がやったならこうする」形で返ってくる。
作る前にプラン。 動く部分が複数あるものは、まずプランを求めます。プランの段階で誤った前提に気づけば数秒で済む。コードを書いた後で気づくと、代償はずっと大きい。
とにかくこまめにコミット。 小さくレビュー済みのコミットは、git を「取り消しボタン」にしてくれます。変更させ、差分を読み、コミットする。この習慣こそが、速く動くことを「無謀」ではなく「安全」に感じさせてくれる。
ライブで検証させる。 「ビルドを走らせて壊れたら直して」「デプロイ済みのページを取得して変更を確認して」で、私が見る前にほとんどのミスが捕まります。
実際どれくらい速いか
正直に言うと、ボトルネックが移るくらいには速い。もはやタイピングではなく、「何が欲しいかを決めること」と「返ってきたものをレビューすること」がボトルネックです。
このサイト自体がその証拠です。いくつかの夜をかけて、普段なら何ヶ月も先送りにしていたものを出しました——ビュートランジション、自分のコンテンツをもとに答える無料のAIアシスタント、SEOと構造化データ一式、OG画像ジェネレーター、バイリンガルのブログ基盤。どれも難しいアイデアではありません。難しかったのは時間を見つけることでした。AIが「完成までの時間」を縮めてくれたので、「いつかやりたい」が「今週やった」になった。
速くなり方は一様ではありません。範囲が明確で理解しているタスクは飛ぶように進む。曖昧だったり新規性の高い問題は、今でもちゃんと考える必要がある——AIはその思考の周りにあるタイピングの税金を取り除いてくれるだけです。
ようやく納得のいくUI
ここは想定外でした。作りたいUIのイメージはいつも頭にあったのに、それをピクセルに落とすのは遅くて、正直しんどかった。「良い」は何時間も先だったので、「まあまあ」で妥協していました。
それが変わりました。方向性を伝えれば——「RetroUI:クリーム色の紙、硬いインクの枠線、ティールのアクセントは控えめに」——数分でビジュアルを反復できる。「余白を詰めて」「あのボタンをテキストリンクに格下げして」「記事を主役に」。自分のページに対してデザイン批評まで走らせ、上位の指摘に手を入れる。
急にデザイナーになったわけではありません。でも、頭の中のデザインと画面上のものとの距離が、「わざわざやるには遠すぎる」から「数回の反復で届く」に縮んだ。これは、我慢して出すものと、誇りを持って出せるものの違いです。
まだ足りないところ
魔法ではないし、そう思い込むと痛い目を見ます。今も向き合っているのはこのあたり。
- レビューの規律がすべて。 理解していない速いコードは、勝ちではなく負債です。失敗パターンは、格好いい差分をちゃんと読まずに受け入れること。ここは意識して抵抗しないといけない。
- 知らないことを知らない。 間違ったコンテキストを渡せば、自信満々に間違ったことをやります。悪い出力のほとんどは、モデルではなく曖昧なプロンプトに起因する。
- コンテキストは有限。 長いセッションでは話の筋を見失う。タスクを小さく保ち、脱線したら新しく始めるようにしています。
- 使わない判断も大事。 自分が完全に理解している2行の変更なら、AIに頼るより自分で打つほうが速い。スキルとは、どこで本当に役立つかを見極める判断力です。
次に良くしたいこと
これを意識的に上達させるなら、いくつか。
CLAUDE.mdとスキルをもっと磨く。 自分の判断を書き込むほど、出力は最初から私の好みに合う。- レビューをもっと鋭く。 生成側が速い分、レビュー側が本当のボトルネックであり、本当の安全装置になった。
- 検証にもっと頼る。 テスト、ビルド、ライブ確認。AIが自分の仕事を証明するほど、私が信頼で受け入れる部分が減る。
おわりに
2ヶ月経って、AIはエンジニアリングを楽にしたというより、労力のかかる場所を移した、という感覚です。タイピングは減り、明確に考え、コンテキストを与え、丁寧にレビューすることが増えた。
意外だったのは、以前よりたくさん出せるようになったこと——長く働いているからではなく、「これがあればな」と「これがある」の距離がぐっと縮まったから。以前は棚上げにしていたアイデアを、今は作る。
数ヶ月後にまた振り返ります。きっと今の自分に少し赤面するでしょう。でも、それでいい。
読んでくれてありがとう🙏